Mail Angle_up Angle_down Angle_left Angle_right Menu_open Menu_close prev next byebye
102 / 999
2021 poche-nigi

102

雪のなかでしろくまがえものをねらうとき
ほかのところは白いからめだたないんだけど
鼻のあたまだけは黒いからめだっちゃうんですよ
そこでしろくまは鼻のあたまを手でかくして
そっとアザラシなんかにすりよっていく。
ちょうどこうひまな子供が、
てをあたまにくんだまま寝転んでテレビをみていて
ずいずいずいずい進んでいくような。
でも、はんぶんいじょうのしろくまは手がみじかくて
鼻をかくせていないらしい。

このしろくまの祖先はそんな、
狩りにむいていないから街にでてきて、
こうしてポシェットとして生きているという
いいつたえが残っているとさ。

めでたしめでたし。