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2023 sta-nigi

2023-060

ある日、ひとりの男が、自分に赤ちゃんが産まれたと、ぞうのスタニギーのところにやってきた。
「ぞうさん、わたしのところにひとり赤ちゃんがうまれたんですがね、どうせならこう、めいっぱい縁起のよい名前をつけてやりたいんですよ。でもわたし学がないでしょう。そこでぞうさんだ。あんた学がある。なにかめいっぱい縁起のよい名前をおしえちゃくれねえか、と、こうしてやってきたんだよ。」
「おうおう、そうかそうか、おまえさんのところに赤子がね。どれ、いいでしょう、ひとつわたしが縁起の良いもの、ってのを教えてさしあげましょう。」
「まず、縁起がいいといっちゃあなんと言ってもニギニギだ。おまえさんも知ってるね。ニギニギってのは赤ちゃんの最初のうごき、これが上手く出来ると、将来大人になったら器用になって色に困らないといわれている。」
「はあ、ニギニギですか、いいじゃないですか、こらあ縁起がいい!」
そういって男は赤ちゃんに、ニギニギという名前を付けましたとさ。おしまい