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2021 sta-nigi

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あらたに手を伸ばそうと
そのクリームパンのような手を
ニギニギさせてきたかれが、
ようやくもう日が暮れかけていることに
気付いたようで窓に目を向けた。
記憶に刻まれているスタニギーのニギニギ部は、
かれがすでになんどもくりかえし、
退屈覚ましにニギニギした感触が懐かしい。
かれをだっこしたり、
なにかを語りかけたりする存在が、
スタニギーごしになでなでしてくる行為にたいしても
とてもよい感触をおぼえていた。