Instagram
Homepage
Mail
Angle_up
Angle_down
Angle_left
Angle_right
Menu_open
Menu_close
prev
next
byebye
2024
2023
2022
2021
2020
context
132
/
999
2021
sta-nigi
132
そのクマは、
情熱をとりもどしたかった。
そのクマは、
すでにだいぶ昔に、
情熱を失ってしまっていたからである。
その情熱をうしなっていたクマは、
あるとき、ぜんりょくでニギニギしてくる、
あるこどもとであう。
そのクマは、そのこどものために、
かつての情熱を、とりもどしたいとおもったのだ。
よだれと情熱。
ニギニギと情熱。
すべてに情熱がひつようだった。
情熱のすべてが、
よだれとニギニギにはひつようだった。